【展示会レポ③】ストーリーを紡ぐ美しさ。名古屋モザイクの新商品たち【前編】

名古屋モザイクショールーム

こんにちは!建築士・インテリアコーディネーターの ”K” です。

「平田タイル」編「DINAONE(ダイナワン)」編とお届けしてきた2026年新作タイル展示会レポートも、いよいよ今回が最終章! トリを飾るのは、モザイクタイルの代名詞であり、圧倒的な意匠性で私たちプロをいつも魅了してくれる「名古屋モザイク工業」さんです。平田タイルさんで最先端の空間提案に感動し、DINAONEさんで最旬トレンドとお手頃価格のバランスに唸り……その足で向かった名古屋モザイクさん。ここでもプロとしての設計目線、そして「主婦の厳しい金銭感覚(笑)」をフル稼働させて、じっくりレポートしていきます!

(名古屋モザイク工業さんの2026年版デジタルカタログはこちら)

コンセプトは『FROM DESSIN TO FORM(デッサンをカタチに)』

大阪ショールームに到着すると、通常のショールーム横の特設スペースに新商品がズラリ。前半の2社さんとは違い、新作の半分ほどは既存のショールームスペースの中に展示されていて、自由に見て回るスタイルでした。

名古屋モザイク新作タイル一覧

今年の展示会コンセプトは『FROM DESSIN TO FORM(デッサンをカタチに)』。 特設スペースに一歩足を踏み入れると、全体的に落ち着いた、とても上品な世界観が広がっています。

「わあ、やっぱり名古屋モザイクさんは洗練されているなぁ…」とうっとりしたのも束の間、プライスカードを見て私の主婦脳がフリーズしました。

「……どれもお値段が高くて、全然頭に入ってこない!!笑」

これ、私の金銭感覚がケチなだけかしら…と少し冷や汗をかいていたその時。すぐ横で見学されていた他の業者さんから、こんな生々しい声が聞こえてきたのです。 「名古屋さん、えらい高いねぇ!DINAONEやったら半額くらいのタイルが並んでたよ!」

……ですよね〜〜!!(心の中で激しく同意) デザインが素晴らしいのは間違いないのですが、価格帯も
なかなかのハイエンド。でもだからこそ、ここぞという一画に使いたくなるロマンが詰まっているんですよね。
そんな高嶺の花たちの中から、私が前半戦でびびっ!ときた新作をピックアップしてご紹介します。

1. ぬくもりと洗練。主婦目線でときめいた個性派たち

名古屋モザイク新作タイル全体写真

このような感じで、特設スペースに新作の一部が並べられていました。

特設スペースの様子

予約をすれば、タイルのトレンドセミナーも聞けたようですね。ただ、定員10名×3回のみなので激戦…!!

ほっこり癒やしのラテ気分【TENERINA(テネリーナ)】

新作タイル(TENERINA)

新作タイル(TENERINAアップ)

まず目を引いたのが、ブリック(レンガ)調の「TENERINA(テネリーナ)」。 ざっくりとした温かみのあるテクスチャに、優しいミルク色の釉薬(ゆうやく)がぽってりとかかっています。この質感が本当にかわいくて……。 例えるなら、お気に入りのぽってりとしたマグカップで、温かいカフェラテを飲んでいるような(伝わりますか?笑)、なんとも言えないほっこりした気分になれるタイルです。ナチュラルテイストや北欧インテリアのアクセントに絶対合います!

絶妙なバランス感が試される【Madera Serena(マデラセレナ)】

新作タイル(Madera Serena)

なかなかお目にかかれない、独特な配色をした木目調タイルの「Madera Serena(マデラセレナ)」。 一見すると使い込まれた古材のようなラフな印象なのですが、よーく見るとゴールドの筋模様が繊細に施されているんです。カジュアルに見せておいて、実はものものしく高級空間向けという二面性を持ったニクいヤツ。これをコーディネートするときは、インテリア全体の絶妙な引き算・足し算のバランス感が必須になりそうです。プロの腕が試されますね…!

1枚のアートを貼る贅沢【Opus Sectile(オプスセクティーレ)】

新作タイル(Opus Sectile)

オプスセクティーレ(カタログ画像)

解説には「古代から中世ローマで発展した大理石の象嵌(ぞうがん)技法を、現代に表現した」とある、なんとも厳かなタイル。このタイル名称「Opus Sectile」というのが、そもそもこの象嵌技法の名称のようですね。そんなこちらのタイル、なんと驚きの大判サイズ(600×1200mm)です! 会場にあったサンプルは、少し個性的でコテッとした柄行きだなと感じたのですが、カタログをめくると全6種類の柄がラインナップされていました。個人的には、幾何学的なオーバル(楕円)や、シャープな三角形の柄行きがど真ん中!

好みがパキッと分かれそうなアート性の高いタイルですが、これだけの柄を「モザイクタイル」で表現しようとすると、職人さんの施工手間(人工代)も、その後の目地のお掃除もとんでもないことになります。そう考えると、この大判1枚をバシッと貼るだけでこの世界観が手に入るのは、主婦の管理目線から見ても「実はかなりアリなのでは!?」と思いました。

商業空間が化ける予感【Rimalia(リマーリア)】

新作タイル(Rimalia)

シンプルながら、しっかり今のトレンドである「凹み(コンケイブ形状)」を取り入れた「Rimalia(リマーリア)」。 何がすごいって、カラーバリエーションの網羅っぷりです。ベーシックな色はもちろん、パキッとした赤や深みのある黒まで全方位をカバー。サンプルは白目地で爽やかに仕上げてありましたが、ここにカラー目地を仕込んだら、全く違う表情を見せてくれそう。これだけ色が揃っていると、商業施設などで「全体の統一感はキープしつつ、ブースごとにテーマカラーを変えてガラリと雰囲気を変える」といったお洒落な使い方ができそうです。

トレンドの「化石」ミックス【Salant Bourgogne(サラントブルゴーニュ)】

新作タイル(Salant Bourgogne)

ダイナワンさんのレポでも少し触れましたが、今年は「化石や砂が混じった石」を模したデザインもトレンドのよう。この「Salant Bourgogne(サラントブルゴーニュ)」も、その空気感をバッチリ纏った、オーガニックで洗練された石目調タイルでした。

カラーバリエーションはどれも落ち着いたトーンなのですが、化石混じりの緻密なデザインによって、空間に心地よい「生命感」をもたらしてくれます。シンプルモダンな空間に、さりげない深みをプラスしたいときにぴったりの1枚です。

前半戦だけでも、これだけ個性的でストーリーのあるタイルが盛りだくさん! ですが、名古屋モザイクさんの底力はまだまだこんなものではありません。

続く【後編】では、レンガ”調”ではなく、ガチのスライスレンガや、卵の殻をモチーフにした癒されタイル。そして劇的にリニューアルしたショールームの造作キッチンや洗面スペースの様子をお届けします。

さらに、オフィス街で見つけたおまけの「よくばり」エピソードも…!?(笑) 次回もお楽しみに!